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AI学習の拒否は robots.txt で選べる。検索に出なくなる失敗をしない確かめ方と決め方

公開 読了まで 約8分

( この記事の要点 )

  1. AI がサイトを読む目的は「学習」「AI の検索・回答」「人の依頼で開く」の3つで、名前が分かれている
  2. Google の学習を断る Google-Extended は、Google 検索への掲載や順位に影響しないと Google が説明している
  3. まず自社の robots.txt を開いて確かめ、何もしない/学習用の名前だけ止める/公開しない、から選ぶ

「うちのホームページの文章、AI に勝手に学習されてるの?止めたほうがいいの?」。社長にこう聞かれて、返事に困っていませんか。

答えの多くは、サイトに置いてある robots.txt(ロボッツ・テキスト)という小さなファイルで決まります。AI の会社の「読みに来るプログラム」(クローラーと呼ばれます)への、立て札のようなものです。この記事では、検索に出なくなる失敗をせずに、今の設定を確かめて方針を決めるところまでを、順番にまとめました。

先に結論:「学習」と「検索」は別々に選べる

  • AI の学習に使わせるかどうかは、robots.txt で AI の会社ごとに意思表示できます。
  • Google の学習を断る指定(Google-Extended)は、Google 検索への掲載や順位に影響しないと、Google が説明しています。
  • ただし、強制力はありません。「お願い」の札であって、鍵ではありません。

まずは、自社の robots.txt を開いて見るところからで大丈夫です。

AI がサイトを読みに来る目的は3つ(AI クローラーの種類)

AI の会社のプログラムは、目的ごとに名前を分けています。名前が分かれているので、立て札も目的ごとに出せます。

AI がサイトを読みに来る3つの目的を並べた図。見出しは「AIが読みに来る3つの目的」。01「学習」(AIを作る材料にする)、02「AIの検索・回答」(答えの中で紹介する)、03「人の依頼で開く」(質問されたときに読む)。01 の学習の番号の丸だけに色がついている。
止めるかどうかを考えたいのは、多くの場合「学習」の1つだけです。説明用の図です。
会社学習AI の検索・回答人の依頼で開く
GoogleGoogle-ExtendedGooglebot(検索と同じ)Google-Agent など
OpenAI(ChatGPT)GPTBotOAI-SearchBotChatGPT-User
Anthropic(Claude)ClaudeBotClaude-SearchBotClaude-User

Google-Extended とは、Google の AI の学習などに使わせるかを決めるための名前です。大事なのは Google の行です。Google 検索の AI による概要(AI Overviews)や AI モードは、ふつうの検索と同じ Googlebot で読まれます。Google-Extended を止めても、AI による概要から外れるわけではありません。

一方で、Google-Extended は Gemini アプリが答えるときの参照(グラウンディング)にもかかわります。Google は、Google-Extended をはっきり許可しているサイトは、Gemini アプリの回答に出てクリックされる対象になる、と書いています。止めると、そこで紹介される機会が減ることがあります。

OpenAI は、GPTBot と OAI-SearchBot の設定はそれぞれ独立していると説明しています。学習だけ断って、ChatGPT の検索には出す、という選び方ができます。なお ChatGPT-User は人の依頼で開くもので、robots.txt が当てはまらない場合がある、とされています。Google の、人の依頼で開くプログラムも、ふだんは robots.txt に従わないと説明されています。

まず、自社の robots.txt を開いてみる

パソコンのブラウザで、次のように入力するだけです。

  1. アドレス欄に https://自社のドメイン/robots.txt と入れる(例:https://example.jp/robots.txt)。
  2. 文字だけのページが出たら、それが今の立て札です。「ページが見つかりません」なら、立て札がない=すべて読んでよい、という状態です。
  3. 次の3か所を見ます。
  • User-agent: * の下に Disallow: / がないか。これは「すべてのプログラムに、サイト全部を読まないで」という意味です。Google 検索にも出にくくなります。
  • GPTBot や ClaudeBot などの名前があるか。名前があり、その下が Disallow: / なら、学習を断る設定がすでに入っています。
  • 名前のつづり。古い名前や、つづりの違う名前は、効かないことがあります。
robots.txt の書き方の作例を上下に並べた図。上の NG は「User-agent: *」「Disallow: /」の2行で、「*」に丸印と「すべての名前」の注記があり、「検索まで止まる」と説明している。下の OK は「User-agent: GPTBot」「Disallow: /」「User-agent: ClaudeBot」「Disallow: /」で、GPTBot と ClaudeBot に下線があり、「学習用の名前だけ止める」と説明している。
上はサイト全体を止めてしまう書き方、下は学習用の名前だけを止める書き方(2社分の例)です。説明用の作例です。

ホームページ作成サービス(Wix など)では、robots.txt を直接は書き換えられないことがあります。その場合は、管理画面の検索の設定や、サービスのヘルプを見てください。WordPress なら、SEO のプラグインが robots.txt を作っていることがあります。分からないときは、制作会社に「robots.txt の今の中身と、だれが管理しているか」を聞くのが早道です。

Search Console を使っているなら、robots.txt レポートも見てみましょう。Search Console は、Google が無料で出している、検索での状態を見る道具です。レポートは「設定」の中にあり、Google が robots.txt を読めているかを確かめられます。

方針は3つから選ぶ

社長と話すときは、次の3つから選んでもらうと決めやすくなります。

方針を選ぶ流れの図。「AIの材料にされたくない?」という問いから3つに分かれる。「気にしない」なら A 何もしない、「学習だけ断りたい」なら B 学習用の名前だけ止める、「社外秘が載っている」なら C 公開をやめるか、パスワードで守る。B の札だけに色がついている。
多くの会社は A か B で足ります。説明用の図です。

A:何もしない(いまのまま)

見つけてもらうことを優先するなら、これで十分です。AI の検索や回答で紹介される機会も残ります。

B:学習用の名前だけ止める

今の robots.txt の最後に、次の行を足します。検索用の Googlebot や OAI-SearchBot には触れません。

User-agent: Google-Extended
Disallow: /

User-agent: GPTBot
Disallow: /

User-agent: ClaudeBot
Disallow: /

ここに挙げたのは3社分の例です。ほかの会社の名前は、その会社の公式の説明で確かめてから足してください。

C:社外秘の情報は、そもそも公開しない

robots.txt は「お願い」なので、従わないプログラムもあります。Google も、robots.txt は Google にページを表示させないための仕組みではない、と説明しています。見られて困る資料は、ページから外すか、パスワードで守ってください。

よくある勘違い

  • 「AI による概要に出なくなるのでは?」:Google-Extended を止めても出なくなりません。AI による概要に出るかどうかは、ふつうの検索と同じ設定(Googlebot など)で決まります。
  • 「止めれば完全に防げる」:防げません。従うかどうかは相手のプログラムしだいです。
  • 「これまでに読まれた分も消える」:Anthropic は、ClaudeBot を止めると「今後の」内容を学習から外す合図になる、と書いています。止める効果は、基本的にこれからの分と考えてください。
  • 「User-agent: * で全部まとめて止めればいい」:検索まで止まってしまいます。止めたい名前を、1つずつ書くのが安全です。

2027年に予定されている「共通の札」

2026年10月30日、Google は、複数の AI の会社に共通する「学習に使わないで」の札を robots.txt で出せるようにする計画を発表しました。国際的な標準を話し合う IETF での議論がもとです。他の AI の会社とともに、2027年の対応を目指すとしています。

Google のクローラーの説明には、user-agent: __usage_ai-training という書き方を 2027年の早い時期に扱う予定、と書かれています。Google は、この共通の札で学習を断っているサイトを、Google-Extended を止めたのと同じに扱う予定です。Google-Extended を別に書いていない場合の話です。

ただし、書き方はまだ草案の段階です。IETF の草案では、User-agent: * はこの札に当てはまらない、とされています。今すぐ書き足す必要はありません。正式に決まってから見直せば大丈夫です。

まとめ:社長への返し方

社長には、たとえばこう返せます。

返し方の例:「学習に使わせるかどうかは、会社ごとに断れます。断っても Google 検索には影響しないと Google は言っています。ただ、お願いの札なので、見られて困るものは載せないのがいちばんです。うちは A と B のどちらにしますか?」

決めたら、robots.txt の中身と決めた日を、社内のメモに残しておきましょう。2027年に共通の札が決まったとき、見直すきっかけになります。

robots.txt の確認や書き換えに迷ったら、MODS BASE にご相談ください。今の中身を一緒に見るところからお手伝いします。

( Written by )

MODS BASE

MODS BASEは、長野県上伊那郡辰野町を拠点に、WEB 制作、WEB 集客の運用代行、UI/UX デザイン・プロダクト開発、ブランディング・グラフィック、AI 導入支援を手がけるデザイン・開発スタジオです。全国のお客様にオンラインで対応しています。

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